希望
住宅の設計では、敷地条件や要望などがそれぞれ違い、同じような設計の住宅は無く、何故か私の設計では、一般的な夫婦と子供の核家族のケース以外の設計依頼が多い。
親との同居だったり、年配のご夫婦の終の棲家だったり、将来が楽しみな若いご夫婦、または単身者など、様々な条件の住まいを手掛けてきました。
中には家族構成ばかりではなく、現状の暮らしへの問題を抱えいている家族や、時には病を患ったり、体に不自由を持っていたり、と切実な問題を抱えている家族もいらっしゃる。
大体の住宅の場合は楽しい未来を描いた希望に満ち溢れているが、そのような状況の場合は、まずは様々なハードルを機能面でクリアーすることが大事である。バリアフリーだったり、掃除や手入れがしやすかったり…
しかしその中でも、快適に心穏やかで豊かに過ごせる建築を導くことを忘れず、機能面と合わせ良きプランを導けたとき、悩みや不安が希望に変わった瞬間の施主さんの救われたような表情はとても心に響くものがある。
おこがましいが、医者になったかのような感覚でもある。
設計は希望を導く重大な仕事なのだと改めて感じ、見た目の事ばかりだけではなく、内面的な不安や悩みを希望へ変え導いていける設計者でありたいと思います。