石は捨てないでね。
house TTから出てきた石。
どの現場でも、基礎工事や配管工事で必ずと言っていいほど 石ころ が出てきます。
時には持ち上げるのにも困るくらいの大きく重たい石が出てきます。
通常、現場から出てきた石などは、場外へ廃棄処分をしてしまいますが、
ここ数年、私が設計した現場では、業者さんに「捨てないでね。」と現場の隅っこに置いてもらっています。
時には自分でもせっせと石を運んだりします。
何に使うのか?
作庭家の友人と初めて仕事した時から、これらの石を作庭の材料として使うようにしました。
処分費はかかり業者さんも皆あまりよくない顔をしていた物に、価値あるものへと変容させています。
この考え方は、最近の私のものづくりについての考えについて通じています。
お金をかけて良い材料で作っていけば、それなりに良いものはできますが、
形にとらわれず、安価な物も考え方や魅せ方一つでそれ以上の価値を与えることが、設計をする者の役割だと思っております。
何事にもじっくりと見つめ直し、その物の良さを引き出せるようにしていきたい。
石拾いが設計士としての仕事なのか?と思いますが、減るものでもないし現場チェックのついでに石を見つけてはうれしくなりついつい拾い集めてしまうのです。
ちょっとした気配りで、よいものづくりが出来るのならば、それでよいと思っています。